第三回ラジドリコロシアム優勝チーム 発表


第三回ラジドリコロシアム優勝チーム

KOE-NOS「DAY TRIPPER」


【キャスト】
篠崎・・・ねすと
串カツとっとちゃん・妻・・・Toto
串カツとっとちゃん・旦那・・・にっし〜☆
神田先輩/野球実況・・・甘楽
鮫澤(さめちゃん)・・・JAZZ
漫画家/空港アナウンス・・・鮭川ススキ
上司/特急アナウンス・・・黒崎ろく
神田さんちの娘ちゃん・・・甘楽さんちの娘ちゃん 

【テーマソング】
「One Step Escape」
作編曲 MindTradition
詞 黒崎ろく
歌 Toto 

【スタッフ】
脚本・編集・・・黒崎ろく
演出・・・ねすと
編集補助・・・鮭川ススキ
富山弁監修・・・the red 

【SE】
効果音ラボ
効果音辞典
Sonnis
Otologic
株式会社VSQ
etc.



ベストアクター賞


ユキチ 様

ぽんず 様



部門賞

演技部門

KOE-NOS


講評:ベルべる☆

この賞の選考には今回も非常に迷いました。

僕が最終的にKOE-NOSさんを推したのは、自分が透明になってそこに居合わせているかのような自然な芝居、動きの見える声です。壮大なファンタジーをやるのか、会話劇をするのかによって空気感は変わってくると思いますが、向けるベクトルの正確さ、伝えたい空気感がちゃんと表現できている役者の力を感じました。

僅差で、次点はポロンクセマさんです。お母さんのなんとも言えない伏目がちな音の出し方が素晴らしく、キューちゃんの可愛らしさと違和感、現実パートのチクチクとした痛みと重さが絶妙に演じられていたと思います。緩急が本当に素晴らしかったのですが、イヤホンで聴くと叫びがちょっとしんどいところもあり、そこがほんの少しの差となってしまいました。



音声編集部門

KOE-NOS


講評:矧矢

どのチームも編集技術が非常に高く、これまでの3回の中で一番悩みました。

作品の世界観を最も「らしく」表現していたのは、声の劇団ゴッコヤでした。

パンチが効いていて最も耳に残ったのは、ポロンクセマでした。

作品の世界観に最も引き込まれたのは、深く体酔う鼠でした。

キャラクターの言葉や優しい情景が最も心に染み込んだのは、紫月探偵事務所でした。

極限まで無駄を削ぎ落とし、最もシンプルに会話劇を成立させていたのは燦魂神話大系でした。

どれもそれぞれ素晴らしかったのですが、移動手段やその場の空気感、場面転換から作品の締めくくりまで全体的に非常に高いレベルでまとめ上げていたのがKOE-NOSであった事が、受賞理由となります。



脚本部門

KOE-NOS


講評:矧矢

第3回のテーマは「旅」という事で、どのチームも旅に絡めたストーリー展開をしており、解釈と表現の違いを楽しませて頂きました。
特にKOE-NOSと紫月探偵事務所は、スタート地点まで同じという事で非常に驚きました。
主人公がどんな道のりを歩み、誰と出会い、何を得るのか。そんなワクワクさせるストーリー展開が、前回の「友情」、前々回の「変化」からは少し毛色の異なった「旅」というテーマに最もマッチしていたのは、KOE-NOSであった事が、受賞理由となります。


講評:ベルベる☆

「旅」をテーマとするとき、旅自体を描くか、何かを旅に見立てるか・・・ということになると思うのですが、旅自体を描く際、15分という短さが壁となります。エピソードを詰め込むほど一個一個が薄くなる。しかしながら、KOE-NOSさんの作品はダイジェストのように散りばめながらも、決して薄くは感じなかった。
それは「方言」と「食」を効果的に使った絶妙なバランスの脚本にあると思います。聴き終わった後、こちらまで「お腹すいたな」「僕も旅行行きたいな」と思わせてしまうような不思議な魅力のある作品でした。
良い短編ストーリーとは何だろう、と考えた時に「〇〇だったのが、〇〇になった」という変化が分かりやすく、しかも納得出来るもの、ではないかと思うのですがKOE-NOSさんの作品は主人公の変化を丁寧に描いた上に、視聴者の気持ちまで変化させる素晴らしいものだったと思います。後味のいい作品でした。ごちそうさまでした。